更年期女性の肌トラブル
2023年10月03日
お肌の更年期障害
更年期障害は有名な疾患のひとつです。ホットフラッシュ、多汗、不眠症、疲労感、関節痛、しびれ、気分の落ち込みなど、さまざまな不定愁訴があります。しかし、あまり知られていないことに、肌が敏感になる皮膚の変化があります。これは、女性ホルモンの低下に伴う変化です。髪の毛が細くなりくせ毛になったり、爪が割れやすくなります。そして全身の肌が乾燥しやすくなります。もっとも注意が必要なのは、顔の肌の変化です。顔の皮膚が薄くなり、摩擦や刺激に弱くなります。乾燥しやすくなり、吹き出物やぶつぶつが出ることがあり、赤くなったり、かゆみを起こしやすくなったりします。
陥りやすい間違い
こうした顔の肌変化に気づくと、化粧品を次々に変えたり、あわててマッサージしたりとさまざまに自己流に手を加えがちです。けれど、薄くなり敏感になった肌は、化粧品にかぶれやすくなっていて、さらにトラブルが加わることがあります。自分ではどうにもならず、病院や薬局で薬を手に入れて塗る人も少なくありません。これですっきりと治る人は問題ないのです。問題なのは、なかなか治らないからと言って、長期間塗り薬を塗り続けてさらに悪化している人のケースです。更年期女性の肌は、ほかの年代の女性に比べて薬の副作用が出やすいという特徴があるのです。薬の副作用が出ていても、それが副作用と気づかず、ずっと薬に頼り続けて、さらに悪化するという悪循環に陥る人が増えています。副作用は、赤ら顔、ニキビや吹き出物、ほてりやかゆみなどさまざまです。顔にトラブルがおこると気分は落ち込むし、いろいろやる気もなくなるし、なんとかしたくて薬に頼る気持ちはすごくわかります。でも、かえって悪化することも知っておいてください。そのくらい、更年期女性の肌は敏感なのですね。
更年期肌のお手入れ法
迷ったら、まずはあれこれいじくりまわすのをやめて、安全な洗顔とシンプルなスキンケアだけにして、信頼のおける医師に相談することをおすすめします。
濃い目のお化粧で隠してしまう人もいますが、これを落とすクレンジングでさらに赤くなってひりひりすることもあるので、メイクで隠すことはやめましょう。マスクで隠すときは、不織布ではなくやわらかい綿のマスクの使用をこころがけてください。更年期肌はどの年齢よりも敏感肌です。自己流の間違ったケアをしないようお気をつけください。