マスクと上手に付き合う方法。

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マスク荒れ

2023年10月03日

春の訪れと同時に、新型コロナウイルス感染予防対策としてのマスク着用は、個人の判断が基本となりました。また、5月には季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行するとのこと。この春は、新型コロナウイルス感染予防対策に加え花粉対策もあり、必要に応じて着用したり外したり、マスクとの上手な付き合い方が必要となりそうです。

実はコロナ禍の数年は、マスク着用によるお肌のトラブルで、皮膚科に来院する患者さんが急増していました。その多くはマスクの長時間着用によりマスク内が蒸れて起きる“にきび”や”ふきでもの”、そして”肌荒れ“です。

特に女性の場合、今後は、マスクを着けたり外したりすることを想定して、マスクを着用していてもメイクをする人が増えるでしょう。
さらに、シミやそばかす予防や紫外線対策として日焼け止めをメイクの下地に使う人もいらっしゃるかと思いますが、日焼け止めのSPF値やPA値も高ければ良いというものではありません。

最近のメイクや日焼け止めは、「崩れにくく汗や皮脂にも強い」ウォータープルーフのものが人気ですが、これらは粒子が細かいため、毛穴やうぶ毛や汗腺の穴に入りこみ、正しく洗い落とさないと毛穴が詰まってしまいます。この状態でマスクを着用すると、マスクの中が蒸れて、“にきび”や”ふきでもの”ができ、さらにこれを隠すためにメイクを重ねると、かぶれや炎症を起こり、悪循環となってしまいます。

「クレンジングで洗い落としているから大丈夫」と言う方もいらっしゃいますが、洗いすぎにより角質が弱くなり、肌荒れを引き起こす場合もあるので、クレンジングの選び方にも注意が必要です。

では、どうしたらよいのでしょうか。おすすめは、マスクは蒸れやすい不織布のものではなく、吸湿性のある綿マスクなどを使うこと。そして、長時間着用の時はメイクをしない、メイクが必要な場合は口紅などのポイントメイクとパウダーだけにすること。まずは、重ねすぎ、つけすぎ、洗いすぎ、こすりすぎなどの「やりすぎ」をやめて、ていねいな洗顔とその後の保湿を心がけ、やさしく肌の状態を整えましょう。

これからの季節、日傘や帽子、サングラスやストールを使いこなして、肌に負担をかけずに紫外線を予防し、お洒落を楽しみながら、上手にマスクと付き合ってみてはいかがでしょうか。
(文責:皮膚科医ペペ)

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